ACは気づけない、認められないのが普通です

アダルトチルドレンの苦しみは親に問題があったと認められないことです。
それこそが親子関係の苦しみで、これこそがアダルトチルドレンなのです。

カウンセリングをしていると、どうしても親の話になります。すると多くのクライエントは涙を流し出します。しかし、同時に「そんなことあるはずない。私は涙もろいだけです」と言い出したり・・。

あるいは、クライエントが親の酷いエピソードを話し出して、僕がそれに「それは酷い親ですね・・」と共感したとします。すると「先生、そんな親を悪く言わないでください。親にも良いところがあったんですよ」なんてことを言いだしたり・・。

こういう反応や言葉に、多くの人は理解できないかもしれませんが・・こういう反応をする人こそが アダルトチルドレン=親の都合の良い子 なのだと思います。そして、これこそがアダルトチルドレンの苦しみなのだと思います。

 

正直、親子関係の問題なんて、どんな家庭でもあります

親子関係に問題がある家族を機能不全家族といったりしますが・・機能全家族なんてものはない、と言っている人もいます。

ほとんど、すべての家庭で、親子関係のぶつかり合い、摩擦や、衝突はあるのが普通でしょうから。普通の人ほど、多かれ少なかれ親子関係に問題はあったよ・・なんて言うのかもしれません。

しかし、アダルトチルドレンで育った人の特徴は、幼少期、子供時代我慢をしてきた人たちです。多くは親との衝突がなかったはずです。なかったというか・・できない環境だったのだと思います。

そのため、親からは「良い子」と言われて育ってきて、自分も「親子関係には問題はなかった」と思っている人も多いです。そのため、上記のように大人になった今でも「無自覚」のまま僕のところに来る人もいるのです。

だから「親は愛してくれていました。良い両親です」なんて、泣きながら話すという矛盾が生じるのでしょう。

 

アダルトチルドレンの多くは毒親育ちではないかもしれません

アダルトチルドレンと言えば毒親という親の存在ですが・・。アダルトチルドレンの多くは毒親育ちではないでしょう。

怒鳴られたり、暴力なんてされたことないという人のほうが多いと思います。

ほとんどは、親が大変そうだった・・とか、両親共働きで、忙しそうだった・・とか、そんな両親の元で寂しい思いをしてきた人たちです。そして、親に迷惑をかけてはいけないとか・・親を助けないと・・と思って自分の感情や思いを我慢して・・アダルトチルドレンになった。そんな人の方が多いように思います。

肩に手を置く

アダルトチルドレンは気づけない、認められないのが普通です

僕自身がアダルトチルドレンだと気づくのにどれだけの時間がかかったか・・。

僕はアダルトチルドレンです。今は、アダルトチルドレンだった・・というべきかもしれません。

僕は、自分が生きづらく、精神科に入職し、20年勤めてきた人間です。そんな、僕が自分の家庭に問題があった、自分がアダルトチルドレンだったと理解するのに精神科に就職して12年もの歳月が必要でした。

ちなみにウチの家は典型的な毒親という感じです。父親はアルコール依存症だし、母親は共依存で・・比較的分かりやすい家庭のはずなのに、長年「普通の家族」と思ってきました。

それなのに、気づけなかった。

うすうす気づいていたはずなのに、長年認められなかった・・・

アダルトチルドレンは気づかない、認められないというのが普通なのでしょう。

 

親子関係に問題があったと認められない理由

  • 親は頑張ってくれていたから、親は精一杯してくれたから、親からは愛情があったはずと思っている。
  • 親が生み育ててくれたから・・という恩義がある。
  • 親を否定することは、自分を否定することだと思っている。親と自分が一体である。
  • 親には愛されてきたと思わなければ自分が保てないから。
  • 「親のことは悪く言うな」「親のせいにしてはいけない」というような一般的価値観感があるため。

同じような理由も多いですが・・そのような理由で親子関係に問題があったということに気づかない、認められないという人が多いように思います。

 

愛情がなかったわけではないが・・愛情不足で育ったのです

僕は、大人になって自己治療していく中で「あなたたちから愛された記憶も、経験もまったくない」と伝えたことがあります。でも、親の答えは「愛してきた」でした。

僕の記憶と感覚がおかしいのか、親の感覚がおかしいのかどっちでしょうね・・

何をもって僕の両親は「愛してきた」なんて言えるのか・・多分、父親は「お前のために仕事をして、お金を稼いできた」と言うでしょう。母親は「毎日、食事を作ってきた」と言うでしょう。

もちろん、仕事をしてお金を稼ぐも愛情でしょう。食事を作るも愛情でしょう。

でも、僕は抱っこもされた感覚もなければ、遊んでもらった記憶もない。愛情の記憶も、経験もありません。

愛情がなかったわけではないのかもしれないが、愛情不足で育ちました。

 

家族関係の問題は一方通行で、すれ違いの中にあるのです。

親子でちゃんと会話でキャッチボールができていますか?すれ違いのコミュニケーションになっていないですか?押し付けではなく、ちゃんと子供と会話ができていますか?

家族の中で、子供や孫が精神的に苦しんでいるとしたら、そこには、一方通行で、すれ違いのコミュニケーションという家族問題があるのだと思います。

 

20歳も過ぎて、親離れできていないなら、親子関係を疑う事です

大人になっても「親が悪い!親のせいだ!」みたいに言っている人たちは、当然、親にとらわれ親離れできていないのですが・・・

例えば、親から、真綿のように干渉され、自分がなくなっていると・・自分の人生を、自分で判断して決めることもできないですから・・。親から自立して生きるという、大人なら至極全うなことができないようになっている人もいるでしょう。

あるいは、親が死んだらどうしよう?生きていけない?なんて人もいるかもしれません・・。

親を恨んでみたり、親の指示がないと生きられなかったり・・いろんなパターンがありますけど、どちらにせよ、親にとらわれて自立できていませんよね・・。

ドライなように聞こえるかもしれませんが、自分は自分、親は親となることです。そうなっていない人は、自立できていない、親離れができていないのだと思います。そして、そうなれていない理由は、そのように育てられたという親子関係があったはずです。

 

あなたが苦しんでいることは親にとっても不本意なのです

僕が回復して、幸せだな・・自由だな・・と思えるようになった時、僕の親は「あんたは、あんき(気楽)でええなー」と嫌味っぽく言われました。そうか、親は僕の幸福を喜んではくれないんだ・・なんて思ったものです。でも、僕が苦しんでいた時でも気づいてくれる親ではなかったんですけどね・・・( ノД`)

今の僕はこう思います。たとえ親が僕の望んだように喜んでくれなくても、たとえ僕が両親と二度と会わなくても、今の僕の姿が親孝行だと僕は思っています。それは、僕の心が健康で、幸せであるからです。

本来、親がそれ以上何を望むのか・・自分が親になって心からそう思います。

僕が親の立場になったときに、願う事は、子供が健康で、幸せであることだけです。

例えば、子供に親孝行をしてもらおうとか、子供に助けてもらおうとか・・まったく僕は思わないですからね・・

 

僕の願いは家族の再生です。

いつまでも、親のせいにしたり、親に依存して自立できなかったり・・我が子がそうやって生きていくことを親も望んでいるわけではないでしょう。

できれば、これを読んでくれてた親が、親の立場から、子供の幸福と自立を願って欲しいな・・・。そして、アダルトチルドレンの当事者は、回復して、親から自立することができたらな・・・。

そして、本来の家族になっていただけたらな・・なんて、ことを切に願います。

手をつなぐ楽しそうな親子

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