今回は、苦しみが良くなったり、悪くなったりする、そのメカニズムを知ろうという投稿です。
メンタルヘルスの問題は良くなったり、悪くなったりします。
調子の波として感じている人もいるけど、それも、同じようなメカニズムであると思って下さい。
長く苦しんでいる人は、「良くなったり、悪くなったり」という、この言葉の意味が体感として分かると思います。
しかし、一般の多くの人が精神科、心療内科に行って、薬をもらったら治ると単純に思っていたり、逆に、精神病になったら、一生治らないと思っている人もいますが、そういった人たちも今回の投稿は知っておいたほうがよい情報でしょう。
精神科領域には寛解という言葉があります。
寛解は治癒とか回復とは意味が違います。
寛解とは症状がよくなったことを言います。
そして、寛解には反対の言葉があります。セットで覚えておきましょう。
それは、再燃(再発)です。
今回のテーマとピッタリです。
寛解と再燃を繰り返すのです。
生きづらさが、うつ病が、不安障害が、依存症が、メンタルヘルスが、心の病が、寛解と再燃を繰り返すのです。
だから、多くの人が、精神科、心療内科に行くようになったら、もう元に戻らないという印象を持っていませんか?
治らないと諦めていませんか?
僕がやっている治療は、条件反射制御法という治療法です。
条件反射は「パブロフの犬」で有名な、パブロフという人が見つけた理論です。
もう一度、そのことについて説明すると、犬に餌を食べさす前にベルを鳴らす。それを、繰り返すと、ベルを鳴らしただけで、唾液が出るようになる。これを条件反射と呼びます。
すいません。退屈かもしれませんが(汗)、この理論には、もう少し続きがあります。
そして、この条件反射を消すために、今度はベルの音だけを鳴らし続けます。すると、ベルの音を聞いても唾液が出なくなる。
これを、反射の消去と呼びます。
僕は、この理論をベースにトラウマや依存を取り除くということをやっています。
あと、もう少しです(笑)。
今度は、3ヶ月ぶりぐらい、久しぶりに、その犬にベルの音を聞かせたらどうなるか?です。
みなさん、どうなると思いますか?
答えは、再び、唾液が出るようになります。
これを、反射の自発的回復と呼びます。
せっかく消えた反射が元に戻るのです。
時間をかけて消えていった反射が、心の傷が、何かのショックで元に戻るのです。
寛解と再燃を繰り返すのです。
条件反射制御法は、4つのステージで出来ています。
4つ目のステージを維持ステージといいます。
せっかく、消去した反射が、時間を置いたら、徐々に、もしくはドンと元に戻るのを知っているから維持のステージがあるのです。
苦しみのない、良い状態を維持するのは、それほど難しくはありません。
良い状態を保つ、維持の方法はそれほど難しくはありません。
この前、2回来ていただいたクライエントからキャンセルがありました。
その人は、「今までになく、凄い良くなりました。ありがとうございました。なのでキャンセルします」とキャンセルされました。
それは、それで、よかったと思いますが。
一応、僕は5回で治すということを目標にやっていますが、寛解レベルで終わるのもどうかな?とは思います。
勿体ないですね(汗)
良い状態の維持方法は知っておいて損はないでしょう。
若干、今回のテーマとズレてきましたね(汗)。
とにかく、心の病は、メンタルヘルスは、うつ病、不安障害、依存症などは、寛解と増悪を繰り返すということを覚えておいて下さい。
そして、条件反射制御法では、繰り返さない対処法も、繰り返さないような状態になるということも、治療の中で獲得できるようになっているということです。