当たり前の話だが、ほとんどの病気は薬では治りません。
こんな当たり前の話をしなくてはならないほど、日本人の薬への信頼は、もはや信仰に近いレベルといってもよいでしょう。
例えば、風邪。風邪は薬では治りません。
鼻水を止めたり、熱を下げたり。熱は身体が病原菌と戦ってるんだから、むしろ解熱剤は飲まないほうが、早く治るという人もいます。
知り合いの医者は「もし、風邪が治る薬があったらノーベル賞がとれますよ」と言っていました。
その通りだと思います。
例えば、鎮痛剤。友人の整体医は「捻挫でも、腰痛でも、骨折でも、痛いからと痛み止めを飲む。
痛みは消えますが、それは治っていますか?
むしろ痛みを麻痺させて、無理ができるようになるから、体は余計に悪くなる場合が多い」大いに共感できるところです。
思いつくまま、糖尿病、高血圧、高脂血症・・・。
慢性期疾患は、すべて薬で症状を抑えているだけです。
精神科に目を向けると、どうでしょうか。
統合失調症という病気以外には、先ほどの例のように、ほとんどは対処療法でしかない投薬です。
もちろん、耐えられない痛みに対する鎮痛薬のように、耐えられない不安にパニックに錯乱に精神安定剤は一時的に必要なのは確かです。しかし、それと、治療や回復は別の話です。
メンタルヘルスの病気は
10分~20分の話を聞いて、薬を飲んでいたら治るようなものではありません。
もちろん、薬を飲みながら自然回復を待つというふうに、医師も患者も割り切っているのなら、何も言うことはありませんが(汗)。
さあ、苦しくて、精神科、心療内科に行きました。
そこで、あなたはどんな治療をしてもらいましたか?
ケースワークも含めた環境整備ですか?行動療法ですか?認知行動療法ですか?
大事なのは治療です。
また、いつものように横道にそれてしまいましたが(笑)。
今回のまとめです。
一般の病気でも、多くの場合、薬は対処療法でしかありません。
統合失調症以外の精神疾患に対しても、薬は回復の為ではありません。
メンタルヘルスが薬で治るなんてことはありません。
それより、ただ話を聞いてもらった方がよっぽどマシではないでしょうか。
薬は、むしろ、痛み止めのように、一時的に麻痺させるので、無理ができるようになる。
気づかないうちに無理をして、さらに悪化してしまうということになりかねません。
脳を麻痺させる薬を飲むということの恐ろしさ、よくよく考えていただきたいなと思います。