治る病と、治らない病があるのです

前回、統合失調症という病気について話しましたが・・・
統合失調症は慢性期疾患です。
僕も、そのため統合失調という病を治療・カウンセリングの対象とはしていないです。

慢性期疾患が「治る」とは言えないですからね・・・

では、何が治る病気なのか・・・。
病気でなくても、どんな苦しみなら治るのか・・です。

少し前、条件反射制御法という心理療法を作られた平井先生と「どんな病気は治って、どんな病気は治らないのか?」という話をしたことがあるのですが・・。

平井先生は

「ICD-10やDSMⅣなどの診断基準は、条件づけられた疾患と、そうでない疾患とに分けられるべきだ」

と仰っていました。

僕も、まったく、その通りだと思います
条件づけられた疾患とそうではない疾患・・そんな説明だと、これを読んでいる多くの人にとって何のことだか分けわからんと思うので・・・もう少し平たく説明していくと・・。

基本的に、条件反射というものは、人のみならず生命はみな、摂食(食べること)、生殖(SEXすること)、防衛(自分の身を守ること)という3つの行動においてのみ反射ができます。
精神疾患や心の苦しさの場合は、とりわけ防衛の反射というものに注目してもらいたいです。自分の身を守るためにできた条件反射ですね。

トラウマとか、フラッシュバックと言えばイメージしやすいというか、聞いたことがある人も多いと思いますが・・・

トラウマとは、主に自分の命が危険にさらされた後にできてしまう病態です。
トラウマ的出来事にあって、そののち、それを想起するような出来事が起きた時、その時の恐怖が強い自律神経の乱れと共に再現される。・・というのをフラッシュバックと呼びます。

トラウマ、フラッシュバック・・
なんかは、まさに条件反射としか言いようがないですよね。

これは防衛の反射であると言えますね。
自分の身が強い恐怖にさらされ、なおかつ命が助かった。
「もう二度と、あのような恐怖にさらされたくない」と強く条件づけられるわけです。

ということで、

PTSD(心的外傷後ストレス障害)なんかは回復する病であると言えるでしょう。

実は、PTSDに対する心理療法は実はたくさんあって・・そういった心理療法で回復したという事例は枚挙にいとまがないのです。

では、その他の精神疾患ではどうでしょうか・・・
例えば、不安障害の一種でパニック障害というものがありますけど・・・

パニック障害は、パニック発作という症状が出ますが。強い自律神経症状、緊張、手足のしびれ、過呼吸、過換気症候群などの症状。こういう症状をフラッシュバックだととらえたらパニック障害というものがよく分かってくるのですけど・・・
あるいは、否定形のうつ病、新型うつ病とか・・。ある特定の行動に対して、無気力などのうつ症状を伴う。
これも条件反射であり、フラッシュバックと考えたら、その行動が理解ができるようになるのですが・・・

依存症や、嗜癖行動も実は、防衛の反射といえます。苦しいことがあると、依存行動・嗜癖行動へ回避行動をとろうとするのです。
その行動が癖になってしまっている。それら一連の行動が条件づけられてしまっていると考えたら理解ができるかなと思います。

特に、精神科・心療内科にも行ったこともないという人でも、過去の辛いことが忘れられないで苦しんでいる・・とかも典型的に防衛の反射、トラウマ、フラッシュバックと言ってもいいんじゃないかと思います。

ここでは、簡単に、分かりやすいものを羅列したにすぎないですが・・

PTSD、不安障害、否定形うつ病、依存症・・これらの疾患・行動は、理論的にはいずれも回復可能な疾患であると僕は思っています。

条件づけられた疾患と、そうでない疾患・・要は、治らない病気と治る病気があるのです。
とりわけ、過去の苦しみ(トラウマ)にとらわれている。あるいは、トラウマからの回避行動(依存)に苦しんでいるという病態であれば、まさに条件づけられた病態であると言えるので、ちゃんと治療をしていけば回復していけれる、変わっていけれると言えるでしょう。

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