僕のところに来る人は、親から自立しなければ回復しないということです。
「でも、親とはもう一緒に暮らしていないし。ずっと疎遠だし・・」とか、
「そんな・・親なんてとっくに亡くなっているし・・」と言われることもありますが。
生きていようと、亡くなっていようと、それはあまり関係はないです。
それでも親からの自立なんです。
僕がなぜそこまで親からの自立にこだわるのかというと、親がどのようにかかわってくれていたかということと、今、人付き合いが苦手なこととか、社会適応できないこととは地続きだからです。
例えば、親が怖かったら、そりゃあ人や社会が怖くなりますよ。
親が不安が強かったら、そりゃあ子供は社会生活に不安を覚えますよ。
3つ子の魂百までと言ったりしますが、その通りだと思います。
どんな人間であっても親の影響なんてないという人はいないと思います。
その親が苦しんで生きていて、苦しみながらあなたを育てたとしたらどうですか?やはり、子供も苦しむでしょう?
母親が泣いていたら、子供は「お母さん泣かないで・・・」って言う。
母親が怒っていたら、子供は「お母さん怒らないで・・・」って言う。
その後、「僕が(私が)ついてるから・・」って3歳や4歳の子供が母の頭を撫でるのです。
AC(アダルトチルドレン)=いい子の完成です。
僕はいつも家族間連鎖がある、親子間の連鎖があると言っています。
最近、みんなが納得しやすいので、「親子間連鎖とは雅子さまと愛子さまのようなものだ」と言ったりしますが。
雅子さまも16年適応障害で、愛子さまもメンタルヘルスの問題を抱えているからです。
うつ病、不安障害、依存症・・。
多くの精神疾患と、あらゆるメンタルヘルスの問題は、家族間の問題、親子間の問題に帰結します。
僕は、共依存、AC(アダルトチルドレン)を治していますが。ACを治さないと個人は回復しません。
共依存を治さないと家族は再生しないからです。
家族問題、親子問題、共依存、AC・・これらが根っこの問題ですね。
回復には親からの自立が必須です。
親から自立すれば、過剰に人に頼ったり、過剰に他人を責めたり、自分を責めたりしなくなるからです。
自分の中にある親と向き合っていくことでしか回復はしないのです。
僕の仕事は、この親子間の負の連鎖を断つことです。親離れして自立ができるようになるのが僕の目標です。
連鎖を断つとか、親離れって言うと、すぐに縁を切らなければならないと勘違いする人がいて、困ってしまうところですが(汗)。
僕は縁を切れなんて一言も言ってないですからね。
むしろ、自立することで、親と上手く付き合えるようになるのです。形ばかりの家族ではなく本当の家族になれるのです。
自立については、前回詳しく説明した通りですね。本当の自立を目指しましょう。
個人としての回復の目標が自立であるなら。家族としての回復の目標は、家族の再生が僕の目標です。
自立して楽になって欲しい。
それぞれが自立して、良い家族になって欲しいと願っています。
それが、壊れた家族で育った僕の悲願です。
家族の再生といったら目標が大きいですが、まずは、苦しんでいるあなたが自立し、回復することが家族の再生のスタートではないでしょうか。