治らないが普通の世界を見つめて

HPにも書いてある通りですが僕は精神科看護師として20年間働いてきました。
そして、残念ながら僕がずっと見てきた精神科医療、精神疾患というものは治らないというのが普通の世界でした。

「治らない」が普通の世界

僕は治らない人達に、ずっと付き添ってきたのです。

とりわけ、後半の10年間は依存症という病気を持った方たちと向き合ってきました。
「依存症」はますます治らないが普通の病気でした(汗)

精神科医療やメンタルヘルスの問題とかかわりがない人たちにとっては、
例えば、うつ病になったとしても抗うつ薬を服用したら簡単に治ると思っている人さえいるのかもしれません。

・・・そうだったらいいのですけどねえ・・・。

しかし、ここ10年の推移を見ても精神疾患患者数が300万人から400万人ぐらいまで激増しているのですが・・・・このことからも分かる通り精神疾患が薬物療法では治らないのは一目瞭然です。
治らないから増えている、とも言えるのです。

そもそも、精神疾患患者の割合が激増したのが
2000年にSSRI(新型の抗うつ薬)が認可されてからです。

このSSRIを販売するときの謳い文句がなかなか秀逸で、みなさん聞いたことがあるかどうか分かりませんが

「鬱は心の風邪です」っていうキャッチコピーでした。
これによって、精神科受診という壁が緩んで、間口が広がって、精神科に苦しんでいる人たちが殺到し、巷には心療内科が乱立し、そして精神科患者数も激増したのです。

増えるのはいいんです。
増えた分だけ人が救われるのなら良いのですけどねえ・・・。
しかし、増えただけ・・・減らない・・・・。

そりゃあそうですよね。SSRIはすごく依存性が高いからねえ・・・・。
いわゆるクスリ漬けになって、精神科の子になってしまいますねえ~。

SSRIは飲むのは簡単ですけど飲みだしたら簡単にやめられないのです。
「行きはよいよい帰りは怖い・・・」ですね。

まあ、それはどんな依存性のある処方薬にも言えることですが・・みんなどれが依存するかも、依存が何かも、依存になったらどうなるかも知りませんからねえ・・。

精神科医の多くはそうだと思いますが、専門家の中には抗うつ薬に関して「依存性はない」という人もいますが、そんな誤魔化しは減薬・断薬してみたらすぐ分かります。

人によってはですが、通称「シャンビリ」という自律神経の嵐のような症状が出る人もいるのです。
こういうのを「禁断症状」と呼ぶのですが・・・。
禁断症状が出るということは依存性があるとも言えるし「やめられない」し「治らない」とも言えるのではないでしょうか・・・。

そりゃあそんな症状が出るのですから、減薬も困難だし、断薬なんてできませんよ・・(汗)
そして、最近は空前絶後超絶怒涛の発達障害ブームですからねえ・・・(激汗)。

発達障害という診断欲しさに、診断が付けられる精神科・診療内科には長蛇の列です。
現状で、だいたい平均して半年待ちというのが普通かな?と思いますがいかがでしょうか・・。

そして、一般に発達障害は脳の器質的な問題で、生まれながらの問題で、個性で、その人の特徴というものですから・・・・。

当然ですけど「治らない」が普通です。
「治る」とか「回復」と言われてもピンと来ない人もたくさんいるでしょう。
でも、ずっと通い続ける、薬は飲み続けるのですから「治らない」し「回復しない」のです。
何より「苦しいまま」ですからね・・・・。

それに、何も精神科に行っているか、精神科疾患の診断がついているかどうか、精神科薬を飲んでいるかどうかで人の苦しみの過多が決まるわけではないので・・・・

「治らない世界」から「治る世界」へ

僕としたらなんでもいいんですけど。
大事なのは、苦しんでいるかどうかだし、苦しみが治せれるかどうかだと思いますが。

苦しんでいる多くの人が、精神科、心療内科に行かずに踏ん張っている人たちだと思うので・・・

そして、そんな苦しんでいる人も「3つ子の魂百まで」で・・・生きづらさは生涯変わらず・・・最後には「人生は苦しいものだ・・」なんて言って自分を納得させて・・・。

・・・いやいや、生きることが幸せだという人も世の中にはたくさんいますからねえ・・・。

世の中は、そんな悲しい世界だということです。
でも、僕はすべて治ると思っているんですよ。僕も、ようやっと自信を持って「治りますよ」って言えるようになりました。

「治らない」は「治る」んです。
世界は変わるんですよ。

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