知り合いの医者がアメリカの病院へ就職しまして、たまたま帰ってきた時に、会って話をしたのですが、なんと、アメリカにベンゾ依存っていないみたいなんですよ。えー!嘘ー!
アメリカにはベンゾ依存がいない
なんで、優秀な人はみんなアメリカやイギリスに学びに行くと思いますか?
それは、アメリカやイギリスに行かないと学べないからです。
基本的に心理療法のあらゆる文献は欧米発信ですから、あっちに行かないと、技術や社会システムについても学べないのです。
そういう意味では、日本の精神医療は50年ぐらい遅れているなというのが僕の印象です。
何の話でしたっけ(汗)。ああ、そうです。
ベンゾの依存に関して、ヨーロッパは少しよく分かりませんが、僕が聞いた話では
「長期服用は避けてください。この薬には依存性がありますから」
と、少なくとも情報提供はされていました。
日本では情報提供さえなされていないのではないですか?
とにかく、アメリカには、ベンゾ依存はいないらしいですよ。ビックリですよね!
え?ベンゾ依存が分からない?
ベンゾとは、ベンゾジアゼピン系と言われる薬で、睡眠導入剤と抗不安薬です。
怖いですよ、ベンゾは。僕は、日本の精神科・心療内科にかかっている人全てが処方薬依存症者だと思っていますからね。
そして、その多くが、ベンゾの依存です。
では、いよいよ発表です(笑)。
なぜ、アメリカにベンゾ依存がいないのか?
答えは病院がオンラインで繋がっているからです。
「君は先週〇〇病院で、薬が出ているからウチでは出せませんよ」と断られるんです。
日本のようにドクターショッピングできないようになっているんです。
なぜ、大金をかけて、そんなシステムを導入しているのか?
ベンゾが依存するからです(笑)。
日本はなぜ、そのシステムを導入しないのか?いろいろ理由はあるでしょうが。
一言で言うと、日本人は依存症を知らなすぎる。
欧米で、一般人レベルで、依存症は病気であるという認識、どうやって治療するかということは常識として知っていることです。
有名人は大体、ヘロイン依存かアルコール依存だしね(偏見)。
有名なドラマや映画には主人公か、その周辺に依存症者がいます。
かかかりつけのカウンセラーも常識だしね。日本はメンタルヘルスに対して、後進国としか言いようがないですね。
ほんとうは、これから、社会システムとして、日本はどうなっていくべきなのかということを話をしなければいけないと思いますね。
ドクターショッピングをする人たち
前述した「ドクターショッピング」とは
青い鳥を探すように、いろんな医療機関を渡り歩く人たちのことを指します
その背景には依存というメカニズムがあるということをみんな知りません。
「エリミンを出してくれる、良い病院がある。あそこの先生は、言われるままに薬を出してくれる良い医者だ」
みんな口々にそう言っています。
本当にそうだろうか。
本当は、苦しみをとってくれる、青い鳥を探しているのではないでしょうか。
処方薬依存からくる禁断症状、時々やけになってOD(オーバードーズ)(大量に薬を飲むこと)をする。
根本にある苦しみ。どれも、本当に苦しいですからね。
日本のメンタルヘルス事業は臨界点に達している
我が国は、年間約3万人自殺している国です。
しかし、H23年以降は減少傾向にあって、H24年には3万人を割って27000人ぐらいになりました(素晴らしい!)。
日本の自殺対策がうまくいっている証拠かもしれないですね。
でも、ネットではまことしやかに囁かれています。
この3万人の数字は虚構であると。行方不明者や変死という扱いで遺体の見つからない、遺書のない自殺者が多くいるのではないかと。
実は年間10万人以上が自殺しているのではないかと。ホントなら恐ろしいことですね。
僕の臨床経験から言うと、アルコール依存症や薬物依存症の人は、大体うつ病も合併しています。
そのため、自殺する方も非常に多いです。
そして、アルコール依存症は特に体を壊すので、精神病では珍しく、速やかに死んでしまう人が多いです。
自殺と突然死がどっこいどっこいぐらいですかね。
依存症の人が朝、布団の上で死んでいた、風呂場で死んでいたは変死扱いになります。
でも、はた目から見たら、アルコール、薬物を毎日摂取している姿は、ゆっくり自殺をしているように見えるかもしれませんね。
アルコール依存症は全国に80万人以上いるらしいです。
ギャンブル依存症は200万人だそうです。
このギャンブル依存症の異常な数も、パチンコ産業が盛んな日本独自の状況でしょう。
また、ギャンブル依存症者はよく失踪します。
失踪してどこに行ってしまうのか分かりませんが。
また、依存症は家族病とも言われ、家族に与える影響が甚大です。
アルコール依存症の子供はアルコール依存症に、ギャンブル依存症の子供はギャンブル依存症に、父を母を憎みながらなっていく場合も珍しくありません。
多くは、適応障害やうつ病となり、社会不適合をおこすのです。
僕の専門のことはさておき、それでも、分かっていることだけでも、人口比率の自殺率は旧ソ連の共産圏の国を除いて、先進国ではトップであり、若者の死因の1位が自殺という国も日本だけです。
うつ病の生涯羅患率も男女差はあるものの、だいたい10人に1人です。
日本のメンタルヘルス事業は臨界点に達していると言っていいでしょう。
これだけ、立派な精神科病院がいくつもあり、駅前の一等地には心療内科が立ち並び、最新の薬がどんどん開発されていくのにです。
不思議だと思いませんか?日本の何が特殊でおかしいと思いますか?諸外国と何が違うんですかね?
日本の社会機能の変化ですかね?
核家族化しコミュニティーが崩壊したからですかね?
民族性ですか?
村社会的、同調圧力の強い、排他性があるんですかね?
そもそも自死する文化がある?
就職難?貧困?もろもろの日本社会の閉塞感ですかね?
治療ですかね?セーフティーネットの問題ですか?セカンドチャンスがないことが原因ですか?
みなさん、考えてみて下さい。
薬物療法を中心とした治療
日本のメンタルヘルスの何が問題なのか?を問題提起してみました。
今回、僕なりの答えを伝えたいと思います。
さて、「就職難や貧困」が原因ですが。
でも、そんなこと言ったら、僕の父や母。祖父や祖母のほうがよっぽど貧しい時代を生きてきたし、日本より貧乏で閉塞感がある国などいくらでもあるでしょう。
これはあまり当てはまっていないと考えてます。
「核家族化しコミュニティーが崩壊したから」これは大きな問題だと思っています。
つまり、愛着の問題です。
根底にさみしさを抱えた人がものすごく増えているなと感じています。
あと「民族性の問題。村社会的、同調圧力の強い、排他性がある」、これは、まあまああると思います。
でも、そんなの無視して好きに生きたらいいんです。
でも、人の目が気になるからできないんだと思います。わかっていてもできないんですね。
これも、根底にあるのは愛着の問題ではないかな?と考えています。いや、呪縛かな。
とりあえず、長々、根拠のない適当な言葉を羅列しましたが、日本のメンタルヘルスの一番の問題はなにかです。
僕は薬物療法を中心にした治療が間違っていると思っています。
それが、現在、日本の精神科医療やメンタルヘルス事業が諸外国と違う大きな点だと考えています。
医師や専門家の指示なしに薬を中断しないこと
「意志の力や愛や薬では治らない病気がある」
これは、僕が繰り返し言ってきたことです。
しかし、安易に今飲んでいる薬を中断してはいけないということを、一番初めに言っておきます。それは、なぜか?
禁断症状で苦しむからです。
禁断症状をなめてはいけません。
薬は上手に抜かないと命にかかわることもあると言っておきます!
くわしいことは言えませんが、僕も過去に臨床で経験したと言っておきます。
薬を抜くときには、専門家の指導のもとで抜いていきましょう。
専門家と言っても、精神科医だったら誰でもいいわけじゃないです。
依存症専門の医師の指示の元でお願いします。
「禁断症状がでる?」
「お酒や違法薬物じゃあるまいし」
「処方薬でそんなことがおこるの?」
「そんなこと医者に言われたことない!」
しかし、処方薬で、アルコールや覚せい剤と同じで、依存形成するんです。
医者が説明しないのはなぜ分かりません。
ひょっとしたら、多くの精神科医は自分の処方している薬が危険なものと知らないのかもしれないですね。
依存症の専門家の中では常識ですけどね。
または、用法用量を守っていない患者に問題があると思っているのかもしれません。
薬漬け
薬漬け・・・嫌な言葉ですが。
ここまで一般的に精神科の、精神科薬へのネガティブな言葉として適切な表現もないのではないかなと思ったりもします。
どうですか?みなさんは薬漬けにされていたり、なっていたりしませんか?
さて、では、なぜ薬漬けになるんでしょうかね?
精神科医の処方する薬は絶対だから、治るために副作用が出ていようとなんだろうと信じて飲まなければないけないから、飲んでいたら薬漬けになってしまった?
普通は、薬が合わなかったり、副作用が出ていたら、やめたり変更したりするものでしょう。
僕は、薬漬けがおこってしまう原因は精神科薬の多くが依存性があるから。
その事実を処方する側も、受け取る側も理解していないからだと思っています。
この1点のみだと思っています。
この、処方薬依存の問題を多くの人は知らないか、軽んじているから、薬漬け問題はおこるのだと思っています。
薬物耐性について
睡眠導入剤、抗不安薬、をベンゾジアゼピン系の薬といいます。
最近は、非ベンゾの薬もありますが、非ベンゾの処方薬依存も見てきたので、なんとも言えません。
とにかく、ベンゾ依存も末期になると、使用量がどんどん増えてきます。
これを、薬物耐性と言います。
そして、それにともない、禁断症状も出てきますので、朝から睡眠薬を飲まなければ、身体が動かないという逆転現象が起こるようになります。怖いですね。
むかい酒という言葉があって、酒飲みが朝から酒を飲むのもこのためです。禁断症状のため身体が動かないのです。
使用量が増えるので、ひっきりなしにポリポリと噛み砕きながら食べる。
この、ポリポリ食べるというのも何人か見たことがあります。理由を聞いたら、早く効果を得るために噛み砕いてるとのことです。
こういう人たちは毎日大量に薬を消費するので、内科、クリニック、心療内科、精神科を日々グルグルと回って薬を手にしているのです。同じところで大量には流石に出してもらえませんからね。
内科もデパスなどの抗不安薬を出してくれるところもありますから、皆さん、よく知ってますよ。
アルコールや覚せい剤といった依存性の薬物の特徴で繰り返し摂取していたら依存の形成とともに、薬物が効かなくなるんです。
ですから、何年間という単位で服用していれば自然と薬物耐性がおき、薬が効かなくなり、薬の量が増えていくのです。
そして、処方薬依存症になるのです。
それは、医師や患者が望んでいなくてもです。
依存性が強い処方薬
通称ベンゾ
専門家の中で一般的に依存性が高いとされる薬は通称ベンゾと言います。
聞きなれないかもしれませんが、ベンゾジアゼピン系と言われる薬剤です。
これは、抗不安薬、睡眠薬のほぼ全てです。
最近は、非ベンゾの睡眠薬(マイスリー、ベルソムラ)が出てますが。
非ベンゾの薬は依存形成しないと思われがちですが、臨床では非ベンゾの依存症者もいるんですよね。
抗不安薬はデパス、ワイパックス、レキソタンとかです。
睡眠薬はレンドルミン、ベンザリン、エリミンとかです。
「デパスは頭痛があるので内科に行ったら出ましたよ」
「マイスリーは副作用の少ない軽い薬じゃないんですか?」
そう思いがちですが、臨床で見てきた中では、デパスやマイスリーといった一般に軽いと思われがちな処方薬の依存者が多くいるということです。
どうですか?
抗不安薬や睡眠薬を処方された時に、医師、薬剤師からどのような説明を受けましたか?
「この薬を飲んで、眠気、ふらつきが出る場合があります」という説明はあったと思います。
では、「この薬を飲んだら依存症になる可能性があります」と言われたことはありますか?
おそらくないと思います。
重大な副作用(頻度不明)
1).依存性:連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与する。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、譫妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状が現れることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行う。
重大な副作用の一番目に依存性があげられています。
「用量および使用期間に注意し」とあるようにベンゾの使用は短期間のみ、中長期的に使ったら依存症になる、ということです。
また、禁断症状にかんしても明記されています。
抗不安薬や睡眠薬を短期服用のみで服用をやめている人がどれほどいますか?
ほとんどの人が、長期間、習慣的に服用しているのではありませんか?
抗不安薬や睡眠薬+αの薬は長期間、習慣的に服用していたら処方薬依存症になります。
習慣的ではない服用方法で服用するか、短期服用(1週間~2週間)にしましょう。
病院や調剤薬局ではなかなか指導しませんが、用法用量を守って服用しましょう。
デパスという薬
その最たるものが、内科でも簡単に処方されるデパスという薬です。
デパスは抗不安薬と言われるもので、抗不安薬は依存します。
ちなみに、このデパスという薬、ようやっと2016年に向精神病薬の指定がなされました。
しかし、手遅れ、遅すぎるとしか言えないですね。
そもそも、抗精神病薬指定をしても、今だに内科で処方され続けてますから。
さて、デパス依存と言われてもピンとこないかもしれませんが。
例えば、麻薬及び向精神病薬取締法という法律がありますが。麻薬と同様のものとして法律化されていることからも分かると思います。
え?麻薬が分からない?
アヘンとか、そこから精製したヘロインとかが麻薬です。
という風に書くと、急にデパスが怖くなってきますね~(怖)。
デパス依存症をデパ中(デパス中毒の意味。デパートの中ではございません 笑)と言ったりしますが。
依存症病棟では、けっこうメジャーな依存症です。
ちなみに、毎日、デパスを飲んでいる人は、すでにデパス依存症です。
・・・・え?と思いましたか?
そうでしょうねぇ。自覚はないでしょう・・。
でもね。やめようと思って下さい。やめる想像をしてみて下さい。
・・無理でしょ?・・依存しているんですよ。
この依存状態から、減薬、断薬していくこと。ものすごく大変ですよ~(汗)。
中には飲んでいるけど特に困っていないという人も多くいると思います。特に困ってないのなら、特に問題ないのではないでしょうか。
僕のところは困っている人が来るところなので・・。
抗不安薬のデパスが内科で処方されるということ
さて、では、なぜ、そんなデパスが、抗不安薬が、向精神病薬が、なんで内科で処方されるのか?疑問ですよね。
それは、何よりデパスが効果があるからです。
それは、例えば頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り・・。心臓がドキドキするとか。
こういった症状のほとんどがストレスを原因とした自律神経症状です。
それらに効果があるのがデパスだからです。
お手軽に、安易に、効くからと出して、その後どうなるか?と疑問にも持たずにね。
処方する方も、それを飲む方も、怖いですね~。
これは、求める側の問題ではありません。内科医だけの問題ではありません。精神科医療の問題でもありません。
行政の問題です。製薬会社の問題です。
まあ、みんな無自覚の共犯者かもしれませんが・・。
なぜなら、欧米ではこういったベンゾジアゼピン薬剤(抗不安薬、睡眠導入剤)の依存症はないからです(その変わり、その他の薬物の依存が多いですが 笑)。
それは、各病院、医院がネット、オンラインでつながっているので、過量処方にならないようになっているからです。
そして、当然ですが、こういった薬に依存するということを、内科医も、精神科医も、みんな周知の事実として知っているのです。
だから、欧米では、薬を処方するときに、医師から「この薬は依存性があるので毎日飲むようなことはしないでね」と説明を受けます。
みなさんは、内科でデパスを処方される時に「この薬を飲んだら依存するので注意して下さい」と説明されたことがありますか?
ないと思います。
まあ、この国のメンタルヘルス対策はいろいろおかしいということですよ。
でないと、こんなに自殺者も出ないし、年々、精神障害者が増えていくわけないでしょう。
その問題の一つが処方薬依存の問題です。それを、だれも理解していないということもあるかもしれませんね。
僕から言えることは、抗不安薬や睡眠導入剤は、頓服として服用しましょう。
どうしてもの時に飲みましょう。
毎日、定期的に飲んではいけませんということです。
依存してしまってからでは遅いですからね・・。
ベンゾジアゼピン依存症の隠れた問題
依存性薬物の問題はこういった薬物の依存性や禁断症状だけじゃないんですけどね。う~ん、薬の話が終わらない(汗)。
実は依存性の薬物を摂取していると症状が固定、強化されるのです。
つまり、不安を消すために、抗不安薬を服用していたら、飲まないと不安になるという逆転現象がおこるのです。
さらに、薬を抜けば症状が消えるのか?病気が治るのか?当然、そんなことはないです。
薬を飲む羽目になった、苦しみを治さないといけません。
症状、病気を治さなければいけません。
当然、それらも、ほとんどの精神科、心療内科に通っても治りはしません。Ksセラピールームはその根本にアプローチしていきます。
まあ、処方薬の怖さを伝えるために、長々と話をしてしまいましたが(汗)。
繰り返し言いますよ。絶対に勝手に薬を切らないで下さい。依存症専門の病院へ相談するか、一番いいのは当ルームへ連絡してください(笑)。