頑張って、頑張って・・「もう頑張れない・・」
とうとう仕事にもいけれなくなり、うつ病になってしまいました・・という人多いですね。
自分を責めるような「頑張る」ってなんなんでしょうね・・。
頑張ってきたからうつ病になる
うつ病の方に一番言ったらいけない言葉は?って言ったら「頑張れ」だと思います。
癌になられた方に「頑張れ」「病に負けるな」ならいいんでしょうけどね。
うつ病の方にはダメなんですよね・・
それは、うつ病になられた方は、うつ病になるまで頑張ってこられた方たちだからです。
「頑張れ」って言われたら「こんなに頑張ってきたのに、まだ頑張れっていうのか・・orz」みたいに絶望してしまうからです。
たとえ、うつ病にまでなっていない人でも・・
「仕事に行きたくない」とか「やる気が出ない・・」みたいになっている人たちは、みんな頑張ってきた人たちだと僕は思っています。
頑張れている人は頑張っていない
蜂とか、アリさんは、よく働きますね。
「あ~今日はめんどくさいな~。休みたいな~」「もう・・頑張れない」
なんて、思っている蜂も、アリもいないでしょう。
昆虫を人間に例えるのはよくないのかもしれませんが・・犬でも、猫でも、生命は生きることに純粋だと思います。
動くときには動くでしょうし、休みたいときには休むでしょう。
そうであれば、生きること、生活することに無理は生じないはずです。
そこに「頑張らないと・・」とか、「めんどくさい」とか、「嫌だな」とか、本来の生命にはない不純さなのではないかなと思います。
「わたしは自分より頑張っている人を知っている」
「勉強も、仕事も、育児も、みんな普通にやっているのに。みんな頑張っているのに。わたしはそこまでできない・・」
たぶん、これを読んでいる人たちは、そんな風に思って生きてきたんじゃないかと思います。
実は、自分より頑張っているように見える人は頑張っていないとしたらどうですか?
「そんなバカな・・」って思いますか?
例えば、ゲームとか、漫画とか・・好きなもの。
好きなことをしている時には無限にエネルギーが出ます。
朝まで、徹夜でゲームするっていうことさえ、自ら好んでやっている人もいるぐらいですから。
サッカーとか、野球とか、マラソン・・スポーツは大変ですよね。スポーツの為なら、1日10Km走ることもざらです。
でも、そういうことさえも嬉々としてやっている人たちもいる。
世の中には、「勉強が好き」「家事全般好き」「仕事が好きで・・」とか言っている人もいるのですから・・。そういう人はいいですよね。
そういう人たちは、好きなことをして生きているのですから。苦痛がない。
そりゃあ、活力があるように見えるでしょう。
頑張らないと、やらないと・・そうやって生きていくというのは大変です。
みんな、頑張らずに生きていけたらいいんですけどね・・・。
楽しんだり、興味が持てたり・・みんなが、そういう生き方をしていけたらいいのでしょう。
頑張らないといけない理由を知る
頑張っている人たちに「そんな頑張らなくていいじゃない・・」なんて言ったら、どうなると思いますか?
ある人は「じゃあ○○を失ったらいいということですか!」と怒ってみたり・・
よくあるのが「ああ、もう頑張らなくていいんだ・・死のう」みたいに自死しようとする人も珍しくないですね。
なんか大きなものを背負っていたり、もはや、頑張ることがアイデンティティのようになってしまっている人がいますね。
苦しいですね・・。
そうやって頑張ってうつ病になって、逆にいろんなものを失ったり。
あるいは、頑張った結果、何も残らず・・死のう・・みたいになるんですよね。
病気になったり、自殺してしまうほど、頑張って背負うものなんて本当はないはずなんですけどね・・・。
「頑張らないと」・・という価値観が出来上がっていくには、そういう価値観を教えてくれる人たちがいないと、そうなっていかないと思います。
つまり、家庭の中で、学校で、職場などで頑張るということが素晴らしいという価値観を教え込まれてきたのでしょう。
この国は、とにかく頑張るとか、我慢するとか、よく分からない根性論が好きな国だなあと思います。
さすが、年間2万人自殺する国というか・・・先進国の中で唯一、若者の死因1位が自殺の国という感じですね。
もちろん、うつ病や、自殺のすべてが頑張ったから・・などという乱暴なことを言っているわけではないですが・・
先進国で日本人だけ、10~30代の若者の死因1位が自殺というなら・・現代日本人の中にある価値観というものに歪さがあるという考えに至らないと、真実には近づけないだろうと思います。
頑張る人ができる2つの理由
①自分に自信がないから
承認欲求という言葉がありますが、誰かに認めてもらうために頑張っている人たちがいます。
誰かに認めてもらうためには、必要以上に、自分のキャパシティーを超えて頑張らないといけない・・と、そう思っている人たちがいます。
そういう人たちは、非常に強い焦燥の中で生きている・・という特徴があります。
自己評価が低いという言葉がありますが、自分に自信がなく、そのため他者の承認を求めるようになるのです。
本当は、何かで一番にならなくても、そのままの自分でも価値があるはずなんですけど・・。そのように感じれていない人たちは、過剰に頑張るようになるでしょう。
②自分がないから
頑張る人は、人の言うことを信じ、行動する傾向があります。
ですから、誰かに「頑張ろう」「みんな頑張っているんだから」って言われたら自分が限界でも頑張るようになるのです。
「苦しい・・でも、頑張らないと。やらないといけない」
苦しいけど、頑張らないとは自己矛盾です。
「みんなやっているから」なんて言われる人もいますが、みんなはみんなですよ・・
誰かに言われて「そうしないと」と思ったのか、勝手に自分で自分を追い込んでいるのか・・
自分が「苦しい・・」って思っているのなら、休むことです。
それが〔自分〕でしょう。
自分を大切に・・とか、よく聞く言葉ですけど、そういう人たちは、自分を大切にできていません。
たとえ、潰れるまで頑張っても、誰も喜んでくれないんですけどね・・
そんな、自己矛盾を抱えている人は、ひょっとしたら、自分がない人かもしれません。
もし、自分がある人、自分に価値がある人がいるなら・・自己矛盾が生じたり、自分を苦しめるまで頑張ったりしないでしょう。
「苦しい」・・と思ったら「もう、やめた。休もう」みたいな。
誰かに「頑張れ!」と言われても「もう、頑張っているわ」と口には出さないにしても、心で突っ込んで、自分を大切にできるはずです。
やはり、頑張る人は自分がなかったり、自分を大切にできてきていない人だと思います。
芸能人の自殺に思うこと
最近、次々と芸能人が自殺で亡くなられていますが。
三浦春馬さん、竹内結子さんなども真面目で、頑張り屋で、完璧主義な人だったみたいですね・・。
あくまで、僕なんて亡くなられた後、雑誌やネットの記事などで、その人となりを知る程度のことで、真実は分かりかねますが。
その中でも、自死する前に、三浦春馬さんは「俳優をやめたい」ともおっしゃられていたという記事もあって・・多くの人が「死ぬぐらいならやめたらいいのに・・」なんて思うのでしょうが・・。
休むとか、やめるという選択肢さえとれず、死ぬ、自殺するという事でしか、逃げる方法がなかったのだろうなと思います。
悲しいことですね・・・。
頑張る以外の価値観を知りましょう
頑張る・・こういう価値観を真面目にやっていったら、いつか潰れてしまう可能性が高いでしょう。
うつ病になった人の中には「ゆっくり休む」という事さえ「意味が分からない」なんていう人もいるぐらいですから・・・
頑張る・・僕の友人には、そんな価値観1ミリもないような人もいます。
学校はやめて、遊んで、遊びの中から仕事をして・・みたいな。
それでも、そういう人たちの方が、自由で、幸せに生きていたりするのですから・・そんなもんだよなあ・・と思います。
ずっと、僕も、そんな風に自由に生きれたら・・と思っていますが、なかなか現実は難しいですね。
まあ、でも、いつも心は自由なので・・そんな感じかなと思います。
さて、頑張る以外の価値観・・そういうものは、自由に過ごしている人たちに教えてもらうというのが一番いいのでしょうが・・。
今回は、僕なりに説明していきたいと思います。
そもそも、「頑張る」の反対ですから・・普通に言えば「頑張らない」ですけど・・
勉強を頑張らない、家事を頑張らない、仕事を頑張らない・・これも、悪くはないんですけど・・
これだと、前述したように「失ったらどうする・・」とか、「じゃあ、生きている意味がない」・・みたいになる人もいます。
ですから、
「ぼちぼち」とか、「ほどほど」とか。
「のんびり」「適当に」とか、「ゆっくり」とか。
そんな感じで生きていけたら素敵ですね。
「テキトーに頑張る」でもいいと思いますし。
頑張っている人たちは、頑張りたくないのに頑張っているから苦痛なんですよね。
ですから、「興味がある」とか、「楽しい」とか。
そういう価値観で生きていくのもいいですね。
「歴史は興味があるからやってみる」とか。「この仕事だけは楽しいからやる」とか。
やりたいことをやって、やりたくないことは出来るだけ手を抜く・・もはや、手を抜くことを全力で頑張るならいいと思います。
承認欲求で頑張っている人は、要は人の価値観に合わせて頑張っているので・・純粋に自分のためというところからズレていたりします。
そのため、頑張るでも「自分のためだけに頑張る」となれたら素晴らしいと思います。
そんな感じで生きていけるなら、「苦しいけど、頑張らないと・・」なんてことにはなりにくいのではないかなと思います。
大切なことなのでもう一度。
「ぼちぼち」「ほどほど」「のんびり」「適当に」「ゆっくり」
「興味がある」「楽しい」
「よく頑張ったね・・・」「これからは、自分のためだけに頑張ろう・・」
こういう言葉を、ゆっくり、繰り返し、今までの頑張ってきた自分に言ってあげる・・そんなイメージをしていくのがよいでしょう。
例えば、毒親に干渉されていたり、パワハラ上司の圧力でノイローゼぎみだとか・・やりたくなくとも頑張らないといけない状況が現実にあるようなら、こんな言葉なんかで楽にはなっていかないかもしれませんが・・。
現実に問題を抱えている人は、現実を動かさないと難しいかもしれません。
ここに書いてきたように生きていけるなら、頑張って・・病気になったり、自殺を考えたりというところから脱却していけるのではないかと思います。
少しでも、うつ病になったり、自殺者が減る世の中になることを願います。